小規模事業者持続化補助金の申請書類、採択されやすい書き方

小規模事業者持続化補助金について、聞いたことはあっても、具体的によく分からないというお声を聞きます。
小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者が販路拡大・業務効率化を目的とした取り組みに対し、補助金が交付される支援策で、法人だけでなく、個人事業主でも申請ができ、創業したばかりの人でも申請が可能なため、比較的申請しやすい補助金です。この記事では、初めての方でも分かるよう、概要からポイントまでお伝えしていきます。

目次

小規模事業者持続化補助金の要件とは

小規模事業者持続化補助金を申請するにあたり、対象者や申請枠などの条件があります。
その条件に当てはまっているか、加点ポイントはあるか、といった点は申請する上で欠くことができません。
ぜひご自身のケースについて、確認してみて下さい。

対象者

以下の表にに該当する法人、個人事業主、NPOが対象です。業種と従業員数が要件になっています。
この常時使用する従業員には、会社役員、個人事業主本人、一定条件を満たす、パートタイマーは含まれません。

商業・サービス業(宿泊業・娯楽業除く)常時使用する従業員の数 5人以下
宿泊業・娯楽業常時使用する従業員の数 20人以下
製造業その他常時使用する従業員の数 20人以下
対象の業種と従業員数

補助額

 補助額は申請する枠によって異なります。申請枠は自由に選択できますが、それぞれ要件がありますので、
その要件を満たした枠でないと応募は出来ません。
 どの枠でも補助額上限50万円~200万円ですが、そうすると、取組経費は上限75万円~300万円の規模になります。
自己資金または不安な方は融資を検討するなど、手元資金の準備が必要です。

類型
後継者支援枠賃金引上げ枠卒業枠   後継者支援枠創業枠   インボイス枠
補助率2/32/3 (赤字事業者 
については3/4)
2/32/32/32/3
補助上限50万円200万円200万円200万円200万円100万円
申請枠と補助額一覧

申請枠

上でも触れましたが、申請枠は自由に選択することが出来ますが、以下の要件があるので注意が必要です。
また、1申請、1枠となっています。希望枠で採択されない場合、自動的に通常枠で申請される事はありません。
十分に検討して申請をしましょう。

通常枠小規模事業者自らが作成した経営計画に基づき、
商工会・商工 会議所の支援を受けながら行う販路開拓等の取組を支援。
賃金引上げ枠販路開拓の取り組みに加え、事業場内最低賃金が地域別最低賃金より+30円以上
である小規模事業者 ※赤字事業者は、補助率 3/4に引上げるとともに加点を実施。
卒業枠販路開拓の取り組みに加え、雇用を増やし小規模事業者の従業員数を超えて
事業規模を拡大する小規模事業者
後継者支援枠販路開拓の取り組みに加え、アトツギ甲子園においてファイナリストに選ばれた
小規模事業者
創業枠産業競争力強化法に基づく「特定創業支援等事業の支援」を受け、
販路開拓に取り組む創業した小規模事業者
インボイス枠 免税事業者であった事業者が、新たにインボイス発行事業者として登録し、
販路開拓に取り組む小規模事業者
申請枠とその要件

加点ポイント

加点ポイントとは、審査を行うにあたり、要件を満たした上で、審査するにあたり考慮されるポイントです。
一つでも加点ポイントがあると良いので、ぜひチェックして、該当するところは押さえましょう。
「電子申請加点」などは取りやすい加点です。

加点項目概 要
パワーアップ型加点●地域資源型
地域資源等を活用し、良いモノ・サービスを高く提供し、付加価値向上を
図るため、地域外への販売や新規事業のたち上げを行う計画に加点
●地域コミュニティ型
地域の課題解決や暮らしの実需に応えるサービスを提供する小規模事業者
による、地域内の需要喚起を目的とした取組等を行う計画に加点
赤字賃上げ加点賃金引上げ枠に申請する事業者のうち、赤字である事業者に対して加点
経営力向上計画加点中小企業等経営強化法に基づく「経営力向上計画」の認定を受けている
事業者に対して加点
電子申請加点補助金申請システム(名称:J グランツ)を用いて電子申請を行った事業者
に対して加点
事業承継加点代表者の年齢が満60歳以上の事業者で、かつ、後継者候補が補助事業を
中心になって行う場合に加点
東日本大震災加点福島第一原子力発電所による被害を受けた水産加工業者等に対して加点
過疎地域加点過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法に定める過疎地域に所在
し、地域経済の持続的発展につながる取り組みを行う事業者に対して、加点
災害加点令和4年3月16日に発生した福島県沖を震源とする地震により災害救助法の
適用を受け、局地的に多数の建物が崩壊するなど、再建が極めて困難な状況
にある地域(宮城県、福島県(全94市町村))に所在する事業者に対して加点
事業環境変化加点ウクライナ情勢や原油価格、LPガス価格等の高騰による影響を受けている
事業者に対して加点
加点項目一覧

小規模事業者持続化補助金の申請にあたり、準備するもの

申請にあたり、以下の書類を提出いたします。
申請のフォーマットは、小規模事業者持続化補助金のHPに記載されていますので
必要な場合は以下リンクより、ダウンロードしてください。

提出書類

  1. 小規模事業者持続化補助金事業にかかる申請書・・・基本情報を記載します
  2. 経営計画書兼補助事業計画書①・・・事業計画・補助事業計画を8ページにまとめます
  3. 補助事業計画書②・・・補助事業の資金計画を記載します
  4. 事業支援計画書・・・商工会等に交付してもらいます
  5. 補助金交付申請書・・・課税事業者等を記載します
  6. 宣誓・同意書・・・署名が必要です
  7. 経営状況の分かる資料(法人:貸借対照表および損益計算書、個人:確定申告書等)
  8. gBizID・・・別途申請が必要です
  9. その他証明書・・・印鑑証明書や現在事項全部証明書 等

https://r3.jizokukahojokin.info/doc/r3i_obo_yosiki.pdf

小規模事業者持続化補助金「応募時提出資料・様式集」

補助金の申請ができる、具体的な補助事業の取組事例

小規模事業者持続化補助金について、具体的にどういった事に補助金が交付されるのでしょうか。
補助金の対象経費は以下表の通りです。

対象経費

補助対象経費科目活用事例
①機械装置等費補助事業の遂行に必要な製造装置の購入等
②広報費新サービスを紹介するチラシ作成・配布、看板の設置等
③ウェブサイト関連費ウェブサイトやECサイト等の構築、更新、改修、運用に係る経費
④展示会等出展費展示会・商談会の出展料等
⑤旅費販路開拓(展示会等の会場との往復を含む)等を行うための旅費
⑥開発費新商品の試作品開発等に伴う経費
⑦資料購入費補助事業に関連する資料・図書等
⑧雑役務費補助事業のために臨時的に雇用したアルバイト・派遣社員費用
⑨借料機器・設備のリース・レンタル料(所有権移転を伴わないもの)
⑩設備処分費新サービスを行うためのスペース確保を目的とした設備処分等
⑪委託・外注費店舗改装など自社では実施困難な業務を第3者に依頼(契約必須)
補助対象経費 一覧

上の対象経費の表から補助するものをピックアップしていくのもよいですし、先に、「こんな取組みしたいな」
というところから補助事業計画を考え、これは該当するかな?と確認していく方法もあります。
補助事業の目的から逸れてしまうものは、上の対象経費であっても、対象外になるので注意が必要です。

具体例

実際に採択されている具体例はどのような内容かというと、
 ・美容院にキッズスペースを作る改修を行い、子育て中のママ層へ販路拡大をする
 ・カフェでテイクアウトを開始する
 ・運動教室のWEBページやSNSの構築とチラシなどによる販路拡大
といった内容の取組が採択されています。

取組で支払うモノが、補助対象経費であることはもちろんですが、それだけでは採択されません。
採択されるには、取組そのものに目的と狙いがあり、実現可能性が高いこと、
そして、取組の結果、売り上げや効率化、販路拡大に具体的な効果が出るように計画することが大切です。

  • 目的が明確で実現が可能であることが大切
  • 販路拡大につながるような取り組みを!

申請書を書く上で注意するポイント

補助金、給付金、助成金など、国から支払われるお金は色々な種類があり、誤解が多いのが現状です。
その一方で、正しい理解の上で申請すると、効果的に活用できます。公募要領を細部まで確認しましょう。
重要なポイントは以下の通りです。

採択されやすいポイント

基本的なポイントとして、
①書類がそろって適切な内容が記載されている、②補助事業を遂行できる、③事業者の主体性が見られる
というのは採択されるにあたり、必須条件です。
これは申請書を書いてもらった人が、いざ補助事業に取り組む際、出来ない…なんてことがあっては困るからです。
特に注意して見られていると思ってください。

その上で、加点審査項目があります。

【加点審査項目】
①自社の経営状況分析の妥当性
  ○自社の経営状況を適切に把握し、自社の製品・サービスや自社の強みも適切に把握しているか。
②経営方針・目標と今後のプランの適切性
  ○経営方針・目標と今後のプランは、自社の強みを踏まえているか。
  ○経営方針・目標と今後のプランは、対象とする市場(商圏)の特性を踏まえているか。
③補助事業計画の有効性
  ○補助事業計画は具体的で、当該小規模事業者にとって実現可能性が高いものとなっているか。
  ○地道な販路開拓を目指すものとして、補助事業計画は、経営計画の今後の方針・目標を達成する
   ために必要かつ有効なものか。(共同申請の場合:補助事業計画が、全ての共同事業者における、
   それぞれの経営計画の今後の方針・目標を達成するために必要か。)
  ○補助事業計画に小規模事業者ならではの創意工夫の特徴があるか。
  ○補助事業計画には、ITを有効に活用する取り組みが見られるか。
④積算の透明・適切性
  ○補助事業計画に合致した事業実施に必要なものとなっているか。
  ○事業費の計上・積算が正確・明確で、真に必要な金額が計上されているか。

分かりやすく言うと、
①自社を正確に把握しているか(事業内容・強み・商圏)、②補助事業は具体的な効果が見込める計画か、
③正確で無駄・不正のない計画か
、を事業計画書や補助事業計画書に書いていくというイメージです。

以上のポイントを意識して、加点ポイントを盛り込んで記載すると
採択されやすい申請書に近づきます!

誤解が多いポイント

補助金、というと「もらえる」所だけにフォーカスされやすく、本当に誤解が多いです。
以下の点は必ず押さえておきましょう。

  1. 補助金は「後払い」つまり、立替える必要があります。
  2. 申請にあたり、商工会議所・商工会が発行する「事業支援計画書」が必要です。
  3. ウェブサイト関連費のみの申請はできません。また補助申請額の1/4までです。
  4. 採択されたら即発注できる、発注済みのモノは申請できません。
  5. タブレット端末、PC、カメラなどの汎用性が高い(他の目的に使われがち)ものは対象外です。

最近、ウェブ系のお金の需要が多いですが、それのみだと採択されないので、
しっかりとした補助事業計画を策定することが大切です。

まとめ

いかがでしたか?
ポイントを押さえた上で、スケジューリングを考え、補助経費を選定し、申請計画を立てることが大切です。
補助金申請をすると、事業計画を策定したり、補助事業を考えるため、ビジネスにスピード感が出るので
とてもおススメです。
また、計画を策定するところまではできても、いざ申請書に落とし込むと書けない、という場合もあります。
要件が確認できましたら、申請書は早めに取り掛かるようにするのが大切です。
状況に応じて、専門家に聞きながら取り組むと、スムーズに申請が出来ます。

なお、当オフィスでは申請書の作成、事業計画の書き方、融資申請にあたっての事業計画書作成 など
お受けしております。
申請書の作成サポートにあたっては、丁寧なヒアリングをし、事業者様と一緒に考えて参ります。
ご希望の方は問合せフォームよりお気軽にご相談くださいませ。

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